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社内活動動力マネジメント
皆さんは「計画された偶発性理論」という言葉を聞いたことがありますか?
私がこの言葉を初めて聞いたのは、2005年私が30歳の時でした。
当時私はGCDFキャリアカウンセラー資格を取得するためにキャリアカウンセラーの歴史と理論を学んでいました。
この言葉を聞いた時、私は「計画と偶発性って矛盾しているよね。どういうこと?」と思いました。
この理論は1999年にスタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授が提唱したキャリア理論です。
クランボルツ教授は多くの人生を研究し、人生に影響を与えた事象の8割は偶然だったことを突き止めました。つまり人生は予測不可能という理論です。
自分が決めた目標に拘りすぎると目の前に訪れた幸運を逃しやすく、逆に目標にとらわれ過ぎず柔軟に構えていると幸運を手に入れやすい、と言っています。
人生の8割が偶然で決まるなら目標に向かって何かすることが無意味のように感じますが、それも違うとクランボルツ教授は言っています。
調査の結果、幸運を手にいれる人には共通する5つの行動特性があると説いています。
1)好奇心:何事にも好奇心をもって自ら情報をとりにいく
2)持続性:失敗しても簡単に諦めず継続して行動する
3)柔軟性:自分の考え方ややり方を柔軟に変えてみる
4)楽観性:失敗を成功の糧と前向きに捉える
5)冒険心:不確実性の高い道の高い領域に足を踏み入れる
目標に対して計画を固め過ぎず、100%偶然に身を委ねるわけでもなく、幸運が起きやすい自分でいる。これこそクランボルツ教授が考え出した成功への道標だったのです。
この理論の説明を聞いた時、私の頭に衝撃が走りました。一見すると矛盾している2つのことを統合して理論に昇華している。なんて素晴らしい柔軟と創造性なのだ、と。
当時の私は「どうしたら『イノベーションのジレンマ』を乗り越えて、イノベーションを起こし続ける組織をつくれるのか」という問題に“勝手に“向き合っていました。
『イノベーションのジレンマ』とは、企業がイノベーションを起こそうと合理的に行動すると、その意図とは裏腹にイノベーションが起きないという現象を指します(1997年クレイトン・クリステンセン提唱)。
その主な理由は以下のとおりです。
・既存技術がある場合、それを捨てることができない(身内が競合になってしまう)
・新規市場は事前にマーケット調査できない(マーケットが存在しない)
・革新的な技術ほど将来性の判断が難しく、投資家に説明しにくい
では、すでに世にあるイノベーションの数々はどうやって生まれたのか。
実は企業の合理的判断ではなく、個人の情熱や偶然によって起きている場合が多いのです。
例)ペニシリン、ポストイット、デジカメ、スマートフォン、バイアグラなど
大企業の経営者はこのジレンマを克服することが重要な課題であり、各企業で社運をかけて様々な試みがなされています。
計画された偶発性理論を知った時、すぐさまインスピレーションが湧いてきました。
「偶発性を織り込んだマネジメントを理論化しよう」と。
これが「動力マネジメント」が生まれた瞬間でした。
「動力マネジメント」自体も、偶然の産物だったです。
動力マネジメントについて、詳しく知りたい方は、こちらのブログを参照ください。
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代表取締役社長
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